所得者や高齢者など生活弱者の民間賃貸住宅への入居を支援する官民組織

利用しやすい制度になればいいですね。

島根県の居住支援/低所得者らに安心与えよ

 低所得者や高齢者など生活弱者の民間賃貸住宅への入居を支援する官民組織が島根県に設置された。

 県や県内の不動産業者らで県居住支援協議会を設立。住宅困窮者や支援制度に関する情報を共有し、民間賃貸住宅への入居を促す狙いである。

 そのために最大の障害となっているのが、入居に当たっての連帯保証人の確保。保証人がいないため、家賃の滞納を恐れて賃貸をしぶる業者が多い。

 支援協議会では保証肩代わり制度を検討するなど、居住確保に向けて幅広く対策に取り組んでいく。

 障害者や高齢者など生活弱者に対する住居を含めた公的支援制度は既にあるが、制度の内容が複雑で利用者によく理解されていない。

 支援協議会の設立をきっかけに住宅政策と福祉施策を分かりやすく整理統合し、支援を必要としている人に施策が届くようにしてほしい。

 支援協議会は2007年度に制定された「住宅セーフティーネット法」に基づき、国が都道府県などに設置を求めている。今年4月現在で島根県を含め全国で12道県3政令市が設置している。

 協議会が設置された地域で民間賃貸住宅を改修する場合、100万円を限度に国が補助する制度が本年度からスタート。その際、低所得者など住宅困窮者を優先的に入居させることを条件としている。

 住宅政策では低所得者向けに公営住宅が用意されている。しかし島根県内では最近の不況で入居希望者が増え、公営住宅は満杯状態で入居を待たされる人も多い。

 その一方で県内では空き家が増えている。人口減が激しい中山間地だけでなく中心部の空洞化が進む松江市内でも空き家が急増している。

 公営住宅は満杯なのに民間住宅はがらがらの需給ミスマッチが著しい。そのミスマッチを解消するなかで住宅困窮者の居住確保を支援する狙いも込められている。

 県が不動産業者を対象に昨年実施したアンケートでは所得が少ないなどを理由に3割が入居を断ったことがあるという。

 県宅地建物取引業協会では生活弱者の入居希望を受け入れるため、10年度から「あんしん住宅」の登録制度を設けた。しかし今のところ登録業者はほとんどないという。家賃を滞納される心配や連帯保証人がいないことが主な理由である。

 そのため支援協議会のメンバーである県社会福祉協議会に保証人を代行してもらう制度を試行する。保証範囲や期間などについて検討し、家主側のリスク軽減を図る。

 このほか支援協議会では家主を対象に意識調査を実施。生活弱者にどうすれば住宅を賃貸できるかなどを聴く。さらに居住支援制度について家主や不動産業者らに周知させるため広報活動を強化。「あんしん住宅」に登録する業者を増やす。

 突然の解雇や災害などで住居を失うリスクが高まっている。そうした緊急時に空き家を活用し、保証人を探さなくても住まいを確保できる。

 住まいの安心確保に向けて官民が連携しながら、施策の実効を期してほしい。

('12/05/13 無断転載禁止)

http://www.sanin-chuo.co.jp/column/modules/news/article.php?storyid=531899033

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